なぜフォルダ整理は必ず破綻するのか|整理が苦手だからではない
フォルダ整理を頑張っているのに、なぜ画像は見つからなくなるのでしょうか。実は問題は整理不足ではなく、人間の記憶と仕事の変化にあります。
画像が見つからなくなる話をすると、
よく言われることがあります。
フォルダ整理が甘いのでは?
確かに一理あります。
しかし制作の仕事を長く続けていると、
あることに気付きます。
整理していても見つからなくなる。
むしろ、
整理している人ほど別の問題にぶつかる。
今日はそんな話です。
私は整理が嫌いではない
最初に言っておくと、
私はフォルダ整理を否定しているわけではありません。
むしろ案件ごとにフォルダを作ります。
例えば、
Wedding
└ 2026
└ Client_A
Web
└ Client_B
Design
└ Client_C
のように整理します。
当時は合理的です。
その時点では正しい。
問題は数年後です。
フォルダは過去の自分の考え方
フォルダ構造は、
その時の自分の頭の中を反映しています。
例えば、
Wedding
に入れた理由。
Archive
に入れた理由。
Reference
に入れた理由。
その時は明確です。
しかし5年後の自分は、
その判断基準を覚えていません。
画像は用途を変えていく
さらに問題なのは、
画像の役割が変わることです。
例えば最初は、
Wedding
案件の参考画像だった。
しかし後に、
プロフィールブックの参考になる。
さらに後に、
LPデザインの参考になる。
つまり、
一枚の画像が複数の意味を持ち始めます。
フォルダは一か所にしか置けない
ここがフォルダ管理の根本的な弱点です。
例えば、
あるデザインを
Editorial
に入れたとします。
しかし後から見ると、
Travel
でもあり、
Typography
でもあり、
Wedding
でもある。
どこに保存するのが正解でしょうか。
答えはありません。
人間は分類ではなく連想で思い出す
実際に画像を探す時、
私たちはこう考えません。
Weddingフォルダの中にあるはずだ。
ではなく、
地球の歩き方みたいなやつだった。
とか、
湘南ビールの紹介ページで参考にしたやつ。
とか、
雑誌っぽい見出しだった。
と考えます。
つまり、
人間は分類で思い出していません。
連想で思い出しています。
フォルダ整理が上手な人ほど苦しくなる
皮肉なことに、
整理が上手な人ほど苦しくなる場合があります。
なぜなら、
フォルダが細かくなり過ぎるからです。
例えば、
Reference
├ Wedding
├ Editorial
├ Magazine
├ Typography
├ Layout
├ Travel
├ Book
├ Packaging
最初は便利です。
しかし数年後には、
どこに入れたか分からなくなります。
情報が増えた時代の問題
昔はハードディスクが小さかったので、
不要な画像は削除していました。
しかし今は違います。
保存コストが非常に低い。
だから、
画像はどんどん増えていきます。
結果として、
整理よりも検索の重要性が高くなっています。
フォルダ整理は必要ないのか
もちろん必要です。
整理は大切です。
しかし、
整理だけで解決しようとすると限界があります。
フォルダは、
保存場所を決める仕組みです。
一方で、
私たちが困っているのは、
探す仕組みです。
この二つは似ているようで違います。
画像検索アプリを作っていて感じたこと
SeekShotを作り始めた頃は、
私も整理を支援するツールになると思っていました。
しかし開発を進めるうちに、
本当に必要なのは整理ではなく検索だと感じるようになりました。
なぜなら、
どれだけ綺麗に整理されていても、
見つけられなければ存在しないのと同じだからです。
まとめ
フォルダ整理が破綻するのは、
整理が苦手だからではありません。
人間の記憶が、
フォルダ構造で動いていないからです。
私たちは、
意味や文脈や印象で画像を思い出します。
一方でフォルダは、
一つの分類しか持てません。
そのズレが、
「あの画像どこだっけ?」
を生み出しています。
整理は大切です。
しかしこれからは、
整理する技術だけでなく、
見つける技術も同じくらい重要になるのではないでしょうか。
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SeekShotのご紹介
SeekShot は、意味検索・類似画像検索・顔検索を組み合わせた Mac 向け画像検索アプリです。
フォルダ構造やファイル名を思い出せなくても、
画像の内容や印象から探せる環境を目指して開発しています。